改善の余地が多すぎです。
昨年と比較し、運営面・興行面については全く変わっていません。
パーパス(存在意義)に沿った行動を継続していただきたいです。
サッカーでともに成長し、まちを楽しくする。
おれは 1人の熱狂的ファンとして、(このパーパスを基に)より多くのファン・サポーターを増やしたいと考えています。
木村正明氏(現・株式会社ファジアーノ岡山スポーツクラブの筆頭株主)は、ファンの層を5つに分けています。
顧客層を5つに分ける
詳しくは↓のリンク記事をご参照ください。
J2クラブ経営に役立ったゴールドマン・サックスの哲学(NewsPicks編集部 3回中 第2回)
この記事は3回の連載となっており、他2回の連載は 時間が大きく空いたときにでもご一読ください↓
元エリート金融マンがJ2のクラブ経営に挑む、「観客を呼ぶ」ための4つの作戦(NewsPicks編集部 3回中 第1回)
Jリーグが導く「地方出身であることを隠さない社会」(NewsPicks編集部 3回中 第1回)
年に何回も来てくださるファン・サポーターを大事にするのは当然ですが、
それ以上に
初めてくる もしくは 久しぶりにくるファン・サポーターを大事にしなくてはいけません。
上記のリンク記事の文章を一部引用します。
1回は来ようと思ったわけで、そういう人にまた来てほしい。(略)なぜ1回きりで来なくなったかを分析したんです。すると、「スタッフの対応が悪かった」「雨でズブ濡れになった」「ボロ負けした」…そういった理由が多かった。そこでチームは全力で勝利を目指す。フロントスタッフができるところで汗をかいていこう、という結論に達したんです。
現状の運営面・興行は、地域内で大のサッカー好きにだけ好かれるチーム と断定します。
ホーム最終戦のレポートの一部↓
せめて、ファン・サポーターに 来場していただいたとき & スタジアムを後にするときは、最低限のあいさつをするべき。
ジュニア向けの行動指針にも「元気にあいさつしよう。」と明記されています。
地域貢献活動を通じて興味をもち、初めてスタジアムに来た観客を大切にする運営面・興行であってほしいです。
この小さな男の子には、試合終了後1時間も待たせる形になり(勝手ながら)申し訳ない思いでした。
ピッチ内のサッカーと観客動員は比例しない
とはいえ、観客動員が増えた後 ピッチ内のサッカーが良くなるかといえば、そう上手くいかないこともあります。
今の球団をJリーグに参入させるには、
スポンサーを募り、資金を集める(上記記事が掲載された2016年のJ2ファジアーノは営業収入が12億7千万。昨年(2023年)のJ3だと、この金額を上回る球団が2つあります)→
パーパスに合ったより良い指導者(現状だと都並さん) を招へいし、より魅力的な選手を獲得する→
観客を増やす
という順序は正しいです。
しかし、「資金力が増えれば観客動員は自然と増える」というのは間違っています。
谷口球団代表がnoteに掲載していた「参考にしているチーム」は、以下の特徴があります。
・浦安周辺に比べホームタウンに競合相手(魅力的なスポーツチーム や 他の娯楽施設)が少ない
・その県では、昔から新聞テレビが地元サッカーチームを大きく取り上げる
・県全体のサッカー熱がとても高く、都並さんが日本代表チームに初招集された頃は、そのチームの標準語≒その県の方言
もちろん、谷口球団代表が参考にしているチームは、観客を増やす努力をしています。その様子は、今年現場で確かめました。
他のクラブを参考にするのは良いことですが、ブリオベッカがJFLへ初昇格した2016年以降にJリーグに参入した球団(沼津、八戸、今治、宮崎、いわき、東大阪、奈良)よりも、観客動員を増やすのが難しい環境下にあることは明白です。
ファン・サポーターを区別しない運営を求めます
特に6月下旬のホームゲームは、ファン・サポーターを区別していると思わせる運営でした。
スポンサーさまの関係者を場内アナウンスでカメラの前に移動を促し、
(球団の魅力を分かりやすい動画にまとめていただいた)ゲストを端にする光景は忘れたくても忘れられません。
1,775人もの観客(ホームゲーム最多観客数なので、確実に初めて来場していただいた方もいる)に来ていただき、劇的すぎる逆転勝利を収めた直後の記念撮影とは思えないくらい 写っている観客の数が少ないです。
現状の運営面・興行は、無意識に スポンサーさま ソーシャルディスタンス 年に何回も来るファン・サポーター ソーシャルディスタンス 初めてor久しぶりにくるファン・サポーター の間で距離感をつくっています。
最悪なのは、球団の無意識な考えが、選手にうつること。
年に何回も来てくださるファン・サポーターを大事にするのは当然ですが、
それ以上に
初めてくる もしくは 久しぶりにくるファン・サポーターを大事にしなくてはいけません。
今シーズン ホーム最終戦の試合終了後、来場していただいたファンにお礼を言ったのは先述のとおりですが、その際 数人の方から質問を受けました。
1番嬉しかったのは「次のホームゲームはいつですか?」という質問。
言うまでもなく、懇切丁寧に回答させていただきました。
来年からは、ファジアーノに倣い「ask me!」ジャージを勝手に着用することも考えています。
おれの場合、試合終了直後は、幕の撤収を除き1人でいる時間が長いです。
他のファン・サポーターの意見感想を聞いたり、いろんな方の観察をするため(SNSを開くのは、スタジアムを完全に出てから)。
試合前・試合後の興行については、つくばFCの運営・興行面は参考にしたい点がいくつもあります。
ウチの運営が 今の行動どおりであれば、ベカスタ(浦安市舞浜の陸上競技場)が天然芝になり収容人数がJ3規格になってもJリーグ参入はできないと断言できます。
最後に
かなり偉そうに書きましたが、より多くのスポンサーさまに協賛していただくことが最も大事です。
ファジアーノ岡山 2016年度 経営状況について(ファジアーノ岡山公式HP)
近い将来、経営状況を報告できる体制つくりが求められます。
もちろん、地域貢献活動 や ポスター協賛店舗を増やす活動 を継続するのも大事。
しかし、資金力が上がっても、パーパスを実現するのは難しいです。
おれが来年のホームゲームで最も期待しているのは、勝ち続けることではなく
初めてor久しぶりに来場するファン・サポーターにとって また来たくなる運営・興行です。
今年のレポートは、これが最後。
ブリオベッカ浦安に携わるみなさん、よいお年をお迎えください。