コアではないファン・サポーターを重視した運営 関東リーグ1部 ジョイフル本田つくばFC vs 東京23FC

猛暑よりも暑いと表現したくなる7月最後の日曜日

カーシェアのトレンディ24を利用して、茨城県つくば市に行ってきました。

セキショウチャレンジスタジアムまでの道中

キックオフは17時。時間に余裕があったので、浦安から下道で向かいます。

三郷までは外環の側道、三郷からは江戸川堤防沿いに上流へ。

野田からは県道に入り、芽吹大橋から茨城県突入。

水海道市にある坂野家住宅に立ち寄ります。

江戸時代からの名家で、敷地面積3,300坪。国重要文化財に認定されています。東京から比較的近いので、大河ドラマや有名CMの撮影に使われることも多いようです。

その後、近くの定食屋で(東京にはない費用対効果の)昼飯をいただき、セイコーマートを経由

そして、目的地のセキショウチャレンジスタジアムに到着

スタジアム着

ジョイフル本田つくばFCのホームゲームは、運営が他の地域リーグやJFLと少し毛色が違います。

入場口付近に、このような掲示をしている球団は、ほとんどありません(背番号も書いていれば、もっと良かったです)。

グッズの紹介も、何が売っているのか一目で分かりやすい告知でした。

この日は、夏祭りのイベントもあり、レディースの選手たちが盛り上げていました。

(サッカーと関係ない)スーパーボールすくい・わなげ・おかしつかみ取りの他、キックターゲットやストラックアウトもありました。

夏祭りが賑わいを見せる中、キックオフ1時間前となりスタンドが開門。

数年前に人工芝が新しくなってから、理想に近い球技場となりました。

おれは、スタジアムグルメ4店舗のうち、オムライスを選択。

(つくばFCのホームゲームなのに、意外な方からご馳走になりました)

とても暑い気候のときは、食べられる物をどんどん食べたほうがいいです。(食べたいものだけ食べていたとき、野菜がとてもおいしく感じたら、野菜が足りていないということ)

そうこうしているうちに、キックオフ間近。

つくばFCの応援エリアから観戦。

選手入場時、つくばのサポーターは「1人の選手の名前」をコールしていると思ったら、

エスコートキッズの名前でした。

試合開始

こじんまりとしているスタジアムなので、プレーを間近で見られるのはもちろん、選手の声もサポーターの声もよく通ります。選手の仕草までよく分かります。

エスコートキッズをした子どもたち数名は、つくばFC応援エリアに合流。

つくばFCは、東京23FCのセンターバックとサイドバックの間にロングボールを入れる意図が明確でした。

それは問題ないのですが、相手のボランチ周辺でボールを受ける動きが少ないのは気になりました。

対する東京23FC。つくばよりはボールを繋ぐ意識が見られます。ただし、サイドに入った選手に運動量を求めており(この気候としては)酷な感じがします。

先制点をあげたのは、東京23FC。サイドを大きくえぐる攻撃が見事でした。アウェイのサポーターは大歓声。

給水タイムは15分毎にありましたが、大きな流れは変わらず。東京23FCが追加点をゲット。

つくばFC応援エリアは、悲壮感や使命感がなく、いつも通りのゆるいサポートを続けます。

前半は0-2で終了。

ハーフタイムは、少し寂しく過ごしました(かわいいマスコットが踊らないため)

勝負の後半。

猛暑でありながら、両チームとも交代はなし。前半開始時と比べれば、少しマシな気候です。

つくばは、サイドの選手の運動量が増え始めます。

対する東京23FCは、前半から飛ばした影響からか 中盤の運動量が急低下。

前半と変わってつくばFCが、地上戦で攻める様相となってきます。後半15分ころには前線の2人を交代。相手サイドバックやボランチの周辺で、起点を作れるようになってきます。

それでも、東京23FCはシュートを打たせない守備ができていました。どんどん時間が経過します。後半30分が過ぎてもスコアは0-2のまま。

つくばFCのサポーターの応援は、徐々に熱を帯びてきます。

その期待に応えたのは、つくばFCNo.19甲高柊汰

PA外からのシュートを決めて、1点差に詰め寄ります。(失礼ながら昨年の様子だと、シュートをふかしていたイメージしかなかったので、成長具合に驚きました)

アウェイ席以外は、スタジアム中がヒートアップ。東京23FCは、プレーが途切れたときに一旦倒れてしまう選手がチラホラ。

つくばFCは猛攻を仕掛けますが、決定打に欠けて崩し切れません。

このまま試合終了。1-2で東京23FCが勝利。

試合終了後

両チームの選手・審判団の方は、本当にお疲れさまでした。

(つくば応援エリアから見て目の前にいる)副審2の方には、「頑張ってください!」や「お疲れさまです!」といった声援が飛びましたが、うなづいて反応してもらえました。

この状況の中で倒れもせずハードワークした選手は、チームに関係なく特筆して称えたいです。

個人的な選手スカウトもどきでいえば、甲高柊汰の他に 吉川直輝、松本健太郎、前田亮太朗が気になりました。

試合後は、つくばFCホームゲーム恒例の監督インタビュー。選手3名への短いインタビューも行われました。

スタンドからよく見える位置で。

そして、ファン・サポーターは最前列に並んで、選手たちとハイタッチ

この日は、観客数が比較的多かったこともあり、ピッチレベルで10分間のサイン会も開催。運営の方が、選手個々にマジックペンを渡していました。

選手は背番号の入ったユニフォームを着て対応し、ファン・サポーターから見て「顔と名前を一致させたい」思惑が見て取れます。

つくばFCは負けてしまいましたが、ほとんどのファン・サポーターは笑顔でスタジアムを後にします。つくばFCの運営は、試合前から試合後まで「地域の方々に愛される」ことを目指しているのは伝わってきました。

(ここからは批判記事になります)

「サッカー好き」が運営し、「サッカー好き」だけに好かれる球団

ブリオベッカ浦安のことです。

数年前に同様の内容で記事を書いて以降、何も成長していません。

6月下旬のフクダ電子アリーナでの試合終了直後、選手たちが記念撮影するとき、

アナウンスでスポンサーさまだけを近くに集め、LISEMさんや山崎愛さんを端のポジションにする大悪手は、しばらく語り継いでいきます。トランプの大富豪で、初手に8切り3枚を出すくらい大悪手です。

「地域の方々に愛される」ことを目指しているのであれば、ホームゲームで最高の観客数が詰めかけた試合で、このような行動をするはずがありません。

致命的なアナウンスがあった直後、おれは拡声器で「選手たちはコンコースの外に出てきて、観客を見送るので、ねぎらいの言葉をかけてあげてください」と声を掛けましたが、どの程度効果があったのかは分かりません。

その見送りにしても、ブリオベッカの試合を初めて見に来てくれた方が、選手と接点をもてるかは不明。ほとんどの選手は、「推しのファン」を相手にするので、もう少し考慮してほしいです(ハイタッチだと流れ作業的になるので、難しい課題であることは理解しています)。

「推しのファン」がいる方は、ホームゲームの満足度が過去イチに上がっています。選手個人のグッズが増えて、育成組織のコーチや監督は売上が高いのも当然。

しかし、「何のためにグッズを販売しているのか」については熟考してほしいところ。

つくばFCは、シンプルかつ低価格なものに特化し最小価格は200円に設定されています。老若男女問わず普段から身に着けてもらいたい意図が伝わってきます。

ブリオベッカのグッズを見ていると、べか彦関連は大人気です。べか彦関連で、いろんな価格帯の商品がほしいところ。

それ以外のグッズを見ると、スタジアムをグッズで埋めたいのか、利益を最大化させたいのか意図がよく分かりません。栃木シティのように「自分のチームを特別なブランドに昇華させたい」のか、どっちつかずな印象です。

選手がモデルとなった写真は、帽子のデザインが見えないものがあり、売りたい気持ちがあるのかすら不明です。

最後に

結局、ブリオベッカの批判記事になってしまいましたが、先ほど今年のレプリカユニフォームを着て浦安市内の寿司屋で5,000円以上飲食してきました。

今日発表された選手の移籍で、残念がったり失望した方は多いはずです。そういった移籍を少なくするには、球団の価値を高める必要があります。

ハナからサッカーが好きな人だけを相手にするのではなく、違う目線で地域のために地道な活動を継続してほしいです。

地域のために活動するには、地域を理解しなければなりません。

地域を理解するには「人の下に立つ(understand)」姿勢が求められます。

では。