「矢印を自分たちに向けて」 ブリオベッカ vs ヴェルスパ大分

9月の暑さはどこへやら。

10月の秋らしい気候となった3連休。

中日の日曜日に千葉県旭市の東総運動場で、ひっそりとJFLが開催されました。

試合開始前

球団所有の幕は既に掲出されていて、おれが持参した横断幕(ピッチから見えるもの1枚 コンコースに付ける幕1枚)を開門前に掲出します。運営の方に冗談で「ハーフタイムのショーにジャニーズを呼ぶことはできますか?」と質問しました。ブリオベッカの球団の成り立ちを考えたら、即NGのはずです。

この日のスタジアムは風が強く、何もしていないと甚平姿では少し寒かったです。

開門直前には、ヴェルスパ大分のサポーターとお話しさせていただきました。

俗にいう「東総送り(東京に近い浦安にある球団なのに、銚子に近い場所での開催)」にさせてしまったことに対し、私は 煎餅 と あさり串 を少し渡して平謝り。

それなのに、かぼすのゴーフレットをいただいてしまったので、ひたすら恐縮。

開門時は、ヴェルスパサポーターのほうが多いくらいでした。

開門してからは、「暇」

べか彦は欠席し、浦安でのスポーツイベントに参加。ジャークチキンのオルハさんも欠席。

これでは、ホームゲームの魅力が80%減になります。

事前にスタジアム近くの「やます風土村(道の駅みたいな施設)」で購入した弁当を食べます。

余所の球団のスタジアムグルメであれば、看板メニューにできるおいしさでした。

選手のピッチ内アップが始まってからも、スタンドは観客が少なかったです。

それでも、スタジアムDJの河東さんが「適切な音量で」スタンドの盛り上がりを煽ってくれます。

試合開始直前になると観客が増え始めます。

その観客に対し、おれはいつものように演説をします。

「ファン・サポーターは少ないですが、その分1人1人の声や手拍子は選手に伝わりやすい試合です。継続してサポートしていきましょう」という内容です。

そして、選手入場。

サポーターはミッキーマウスの歌で出迎えますが、この日はエスコートされるキッズもいなかったので、寂しかったです。

試合開始

ヴェルスパ大分はJ3昇格に向けて勝ち続けるしかない状況なので、最初から飛ばしてくることは想定していました。

相手は前から積極的にボールを奪いに来ましたが、それをかわすブリオベッカという形でした。

最初は両チームとも決定機がない。と考え始めたとき、試合が動きます。

ブリオベッカは相手PA内に侵入し、一旦ボールをPA外に戻します。

そのボールを受けたIJ(伊藤純也)は、裏に抜ける小泉隆斗の動きを見逃さず、浮き球のパスを送ります。そのボールを受けた小泉は左足でクロスを入れるも、相手に当たります。

このとき、ヴェルスパの守備陣は棒立ちになっていて、すかさず右足でラストパスを入れます。そこにいたのは、村越健太。大きな意味のある先制ゴールをゲット。

得点を祝うエレクトリカルパレードの応援歌が、東総でも歌われます。

この最中、おれは「このまま勝てそう」と思わせる光景を目にします。

選手たちは簡単にセレブレーション(祝い事)をした後、自発的に守備のポジショニングを確認しあっていたからです。

先制点以降、試合展開は落ち着きますが、ヴェルスパのボール保持率が増え始めます。

最前線の村上弘有のプレスも効いていましたが、徐々にブリオベッカPA内へ侵入されるシーンが出てきます。選手が棒立ち状態にならず、声を掛け合っていたので、「ピンチの芽」が大きくなることはありません。

前半は、ブリオベッカから見て低い位置で相手に奪われたシーンだけは、本当にまずいと思いましたが、カバーリングが早く何とかしのぎます。

前半終了間際、この日のハイライトが訪れます。

右サイドの相手ゴールに近い位置でスローインを得た浦安。

藤森がロングスローを投じますが、相手にクリアされます。そのボールは、最後方のGK本吉まで戻されます。

そのボールはすかさず前線へ送られ、キャプテンマークを巻いた選手が競り、伊川が前を向いた状態でボールを受けます。

キャプテンマークを巻いた選手は最前線へ駆け上がります(このときおれは「またいつものか」と感じていました)が、伊川は右サイドに展開。

右CBの藤森がPA内でボールを受けたとき、PA中央付近を見る余裕がありました。

ゴロでラストパスを入れると、ボールはファーサイドに流れます。そこにいたのは、キャプテンマークを巻いた選手。

CB(リベロ)の西袋が、貴重な追加点をゲット

2度目のエレクトリカルパレードで、応援席は再び盛り上がりを見せます。

ピッチ上を見ると、ブリオベッカの選手たちのセレブレーションよりも、ヴェルスパの選手たちが大きく落胆した様子が目立ちます。

このまま前半終了。ブリオベッカは2点リードで前半を折り返します。

ハーフタイムは、べか彦欠席の代わりに、石橋オビオラと飯澤良介へのトークショーが行われます。

後半開始

両チームとも交代はなし。ヴェルスパは、大きく動いてくる(3月の試合で2得点を決めた半田航也がベンチ 秋田から期限付き移籍中)と考えていただけに、肩透かし。

ブリオベッカは、1人の選手が相手のプレスかわすボールさばきが目立ちます。

ファン・サポーターは見事なプレーに沸き立ちます。冷静に考えれば、ヴェルスパはボールを早く奪うことに必至で、浦安の選手はそれを逆手に取るのが上手でした。

ブリオベッカは危なげない試合運びができたわけではなく、「あぶなーーい」場面もありました。

最終ラインでボールを奪われ、DOGSOか?と思わせるファールをします。このファールは藤森の猛ダッシュカバーにより、「守備側競技者の位置と数」が条件を満たさなかったため、DOGSOは適用されず(一発退場は避けられました)。

90分と通してみれば被シュートの本数も少なく(4本)、いい試合運びと言えますが「ピンチの芽」が多かったことは確か。

東総まで来てくれる熱心なブリオベッカのファン・サポーターは、サッカーをある程度熟知しているので、「もっと攻撃しろ」とか「全然シュート打ててねーぞ」といった場違いな声援はなかったです。(ヴェルスパを応援する方も50人近く来ていましたが、観客数は206人止まり)しかし、この日のファン・サポーターは特に選手を迷わせず集中してプレーさせる声援を続けていました。

後半40分過ぎ、殊勲者の村越がピッチを後にするとき、スタンドに向かって頭の上で拍手していたのも、そのサポートに対する気持ちの表れだと捉えています。おれの自己満足な解釈かもしれませんが。以前にも書いたとおり、殊勲者がピッチを後にするとき、ファン・サポーターはスタンディング・オベーションで出迎えてほしいです。

後半でスコアは動かず試合終了。2-0でブリオベッカが勝利しました。

試合後

都並監督と得点者の2人(村越と西袋)のインタビューが行われました。

おれはそそくさと弾幕を回収。

メインスタンド入口付近に戻ると、いつものホームゲームと同じように選手たちが観客を見送っていました。206人しか来なかったとは思えない賑わいっぷりでした。

おれは少しだけその輪に混ざってから、相乗りレンタカー(Hondaのフィットシャトル)で東総を後にしました。

ラスト6試合

降格圏内のチームとは勝点18差。

残留宣言を出しても問題ありません。

3月~6月にかけて、チームの目標は残留でしたが、その目標を上方修正する段階に来ています。

昨日の試合には勝利しましたが、順位は変わらず。当たり前のことですが、残留争いであれば1勝すれば順位は簡単に上がります。しかし、上位争いでは1勝しても、すぐに順位は上がりません。

おれはラスト6試合で現地へ行ける試合は少なくなりますが、

あり得る最も可能性の小さい」順位に目標を置いてほしいです。(Hondaは9月以降3勝3敗)(ソニー仙台は9月以降2勝3分)

微調整しつつ、ハードワークを継続すれば、不可能な目標ではありません。

では。

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