今年のACLみたいな展開 ブリオベッカ浦安vs栃木シティ & 簡単な総括

志布志での全社3日目。

この3回戦(準々決勝)に勝てば、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)への出場が決まります。負ければ、市原カップを除き今シーズン終了。

ブリオベッカの対戦相手は、栃木シティ(以下、栃木)。昨日、ラランジャ京都に勝利し、次の対戦相手が判明した瞬間「やっぱり、そうだよな」という感情が生まれました。

昨日考えたこと

参考までに、関東リーグでの対戦結果を列挙すると(記憶違いで間違いだったらごめんなさい)

2018→無かったことにしたい。

2019→ホームではスコアレスドロー。アウェイでは前半2点ビハインドから後半40分に追いつき、後半ATラスト10秒で劇的勝ち越しゴール。浦安ファンは、エレクトリカルパレードを謳わないほどの大興奮。

2020→この年は後期のみ。アウェイで行われた無観客の一戦は、後半ATに勝ち越すも直後に追いつかれる。リーグ最終成績は、栃木が優勝。ブリオベッカは(輪番枠の)2位に滑り込み、両チームとも地域CL出場。この頃から個人的には、VONDSや川向こうと対戦するときよりも、強い宿敵意識が生まれる。

2021→2試合とも無観客。雷雨により延期となった平日のアウェイゲームは、2-0でブリオベッカの完勝。ラスト2節で行われたホームゲームは、両チームとも引き分け以下で地域CL出場が閉ざされる1戦。ブリオベッカが2-1で勝利し、最終節へ望みと繋ぐ。負けた栃木は、翌日に監督解任。ブリオベッカは最終節も勝つがクリアソンに優勝を阻まれ、地域CL出場ならず(クリアソンとブリオベッカは勝点1差。得失点差はブリオベッカが上回った)。

2022→2試合とも有観客。アウェイは、前半スコアレスで折り返すも、後半に3失点して敗戦。この試合から栃木は9連勝。ラスト2節、栃木が勝てば優勝という状況で行われたホームゲームはブリオベッカが4-1で完勝。栃木は最終戦で2位相手に引き分けてリーグ優勝。つまり、栃木は地域CL出場確定。

このような経緯&地域CL出場が掛かった一戦のため、応援に駆け付けた浦安ファンは、試合前日の夕食をたくさん摂りつつ短い時間で済ませます。睡眠時間を多くとり、土日の連戦の応援疲れの回復に努めます。

起床~キックオフまで

おれは、7時間半睡眠で午前5時過ぎに起床します。喉が少し痛い以外は、初日よりも体調良好。

ラランジャ京都戦のブログを書きつつ、気持ちを落ち着かせます。

朝8時前に、もう1人のファン(?)と合流し、昨日と同じように喫茶店のモーニングを食べて、同じようにレンタカーに同乗させていただき志布志へ向かいます。

目的地の志布志市しおさい公園に到着すると、小雨模様。この程度の雨であれば、大して気になりません。

キックオフ1時間20分前に応援場所を確保しましたが、すでに先客が。つくばFCのサポーターでした。

昨日までは、旅での楽しみやグルメの話ばかりでしたが、この日はフットボールの話が中心。

後に、選手や関係者の親族がパラパラ集まりだします。この日の公式観客数は50人でしたが、8割近くがブリオベッカの勝利を願うファン(キックオフ10分前までに来場した方には一通り声を掛けました)。

キックオフ45分前になり、両チームともピッチ内アップを開始。ファンは指定された観戦場所である南側ゴールの裏で練習を観ます。南側ピッチで練習するのは、相手の栃木。練習している選手のメンツを見ると、かなり本気で来ていることが伝わります。

とはいえ、それはピッチ内の話。試合前の浦安応援場所は、のんびりしていました。

おれは、栃木の田北雄気GKコーチのキックを至近距離で観られて、うれしかったです。

田北コーチは、浦和レッズで146試合に出場して、Jリーグ史上初のGKによる得点もPKで決めています。

キックの質がとても良く、左ポストに当ててから右サイドのネットを揺らすシュートには、思わず拍手を送りました。

この後は、恐怖の(?)シュート練習に移りますが、月曜なのに来ていただいた救護担当の学生さんが目の前にいたので、全く問題ありません。

おれは、1回だけボールを処理しました。学生さんに「ナイスですね」と褒めていただいたので、「(栃木所属)チョヨンチョル選手のシュートでなければ、簡単に止められます!」と少し大きい声で応じます。すぐ脇に、練習を観るチョヨンチョル選手がいることを意識して発言。チラリと顔を見ると、照れ笑いしていました。

楽しいピッチ内練習もおわり、ピッチ内も外も少しずつ張り詰めた空気が漂います。

キックオフ5分前に選手入場。

キックオフまで時間に余裕があり過ぎるため、浦安ファンの脇にいたさいたまSCサポーターが仕掛けます。

目の前にいた栃木のGK原田選手に向かって「浦安はそういう状況だから。わかっていますよね!!」と声を掛けます。原田選手は笑顔で「すみません。何を言っているか分からないです!!」と応じます。

その光景を見ていたおれは、「今すぐゴールポストの脇に10万円くらい置いてきてください」と言いましたが、すぐに拒否されました。仕方ないので、

ブリオベッカの実力で勝ちに行きましょう(当然)。

試合開始~前半終了

運命の一戦は傘をささない程度の雨の中、午前11時キックオフ。

両チームとも3日連続の試合とは思えないほどの球際の強さ。特に栃木はプレスの掛け方も強く、ブリオベッカはいいパスがつながりません。栃木は(リーグの生態系補強と言われた)夏に加入の表原や戸島が完全にフィットしていて、優勢に試合を進めます。ピッチ中央に君臨する姉崎のマラドーナこと工藤浩平と他の選手の距離感もバツグンでした。

岡庭を含めた左サイドからの攻撃、質の高いサイドチェンジも過去の対戦ではあまり見られない連携の良さでした。中盤の選手のダイアゴナルランも、浦安によっては脅威。

それでも、ブリオベッカの選手たちのプレスは悪くなく、決定機は作らせません。富樫や二瓶も守備に奔走する時間が長かったです。

第1戦の途中まで出場かつ昨日はベンチ外だった二瓶のサイド突破でチャンスは作るものの、完全に崩してからのシュートは打てず。それでも、声出しファン&他サポーターは選手を鼓舞します。シュートを打った場面では選手を励まし、いい動き出しをした選手は大きな拍手を送ります。

おれとしては、今までの2戦よりも「Yes!」コールを多めにしたり、セットプレーのチャンス時は、「メンデス」の応援歌(チャント)や「浦安ゴール」の応援歌(チャント)を力強く歌いましたが、それで結果を左右させることはできません。

ブリオベッカは高い位置でボールを奪えない展開ですが、おれは焦らずチームコールを続ける

はずもなく前半30分過ぎに選手が痛んだタイミングで、1人ゴールポスト脇で給水する栃木のGK原田選手に対し

「こっちで一緒においしいビールを飲みませんか?」と声を掛けるも、聞こえていないようで、試合に集中しているようでした(当然)

40分ハーフの35分過ぎ、おれはあることを考えていました。浦安応援エリアに向かって攻める時間は僅か。

さいたまSCサポーターから強い要望のあった「カモン浦安」応援歌(チャント)を入れるタイミングです。少人数でやるには相当なエネルギーを要し、3分程度しか持たないので、「ウルトラマンチャント」とも言われています。

ATを含め前半残り時間が4分程度と推定されるタイミングで、2年半ぶりの「カモン浦安」を歌います。

少し優勢になったと思いましたが、決定機は迎えずに前半終了。

浦安ファンは、とても強い疲労を感じながらハーフタイムを過ごします。

ハーフタイム~試合終了

関東リーグだと、ハーフタイム時のファンの過ごし方は、試合以外の話で盛り上がる。なのですが、この日は別。

昨日夕方、VONDS市原の後援会長からVONDSのサポーターへ差し入れのあった食料を、浦安ファンが受け取っていたので、それを食べます。

応援していたファン&他サポーターはみんな疲れていたので、バナナしか食べられません。

残ったものは、他の浦安ファンや第三者的なサッカーファンにも渡しました。

浦安&つくば&さいたまサポーターで少し話もしましたが、話題は1つ。

こんなに強い栃木は初めて観た。

2回戦までが地域リーグレベルだとしたら、今日はJ3上位レベル。走力、判断力、フィジカルetc.良い試合内容です。

そして、勝負の後半を迎えます(この時間以降、試合終了1時間後まで写真は撮影していません)。雨が少しずつ強くなり、観客のほとんどは傘を差しだします。

両チームとも交代はなし。改めて、栃木はこの試合を本気で戦っていることが伺えます。

立ち上がりは、膠着状態。

ブリオベッカは中盤の運動量低下は危惧されましたが、問題なし。橋本龍馬や伊川拓も動けています。それは、栃木も同様。

浦安はコーナーキックのピンチからシュートを打たれますが、ポスト直撃で肝を冷やします。

勝負の神様は、どちらに微笑むのかまだ分かりません。

とても緊迫した試合展開に他チームのサポーターが一言

「(昨日敗退した)某チームの選手は、すぐに関東へ帰らないで、タッチライン際で全員正座して観るべき試合」

いつも冗談を多く言う方だったので、この発言には少し驚きつつも、当たり前だとも思いました。

栃木は後半20分ころに2人交代。どちらも、攻撃的な選手です。浦安は、ほぼ同じタイミングで1人交代。昨日ゴールを決めたFW井上翔太郎を送り込みます。

両チームとも、交代した選手を中心に攻勢を掛けようとします。先にペースをつかんだのは栃木。浦安は、峯や井上が自陣へ戻るシーンが増えます。声出ししているだけのおれですら、今年感じたことのない疲れを感じ始めます。

浦安は左サイドへボールを展開。おれは、ボール回しの手拍子&太鼓にするか、Yes!コールにするか躊躇(この大会で初めて)。そんな中で峯がボールを持つと、簡単にクロスを上げます。

おれとしては、少し予想外なタイミングでした。滞空時間の長いファーへのクロスの落下地点にいたのは、井上翔太郎。滞空時間の長いジャンプから放たれたヘディングシュートは、栃木GKの手をかすめてゴールネットを揺らしました。

5カ月ぶりとなる

浦和レッズ FWワシントン 緊急来日(←この上なくしびれる場面で、フィジカルを活かしたシュートが決まったときに使う言葉です。個人的に)

おれは、周辺が芝生であることも手伝い、過去最大級の狂喜乱舞。のち、エレクトリカルパレードの歓喜。そして、翔太郎コール。

80分の試合で、70分近くに決まった先制ゴール。その興奮冷めぬうちに、浦安ファンが再び歓喜します。

加藤大育が高い位置でボールを奪い、PA近くで富樫がワンタッチでボールをはたきます。フリーとなったスペースに走りこんだ選手がワンタッチシュート。見事にゴールを決めます。

これで2点リード。

絶叫に近いエレクトリカルパレードを歌った後、少し冷静なファンが「得点者は伊川」であることを伝えてくれます。

これで3試合連続ゴール。しかも、無尽蔵のスタミナ。セカンドボール奪取の多さ。まるで、山王戦の桜木花道状態です。

ATを含めても残り時間は10分くらいとなりましたが、チーム状態のよい栃木がこのまま終わるはずもありません。

すぐに、「地域リーグのケネディ(元 名古屋グランパス)」と化した戸島のヘディングシュートで1点を返されます。

このとき、ネットに吸い込まれたボールをGK谷口が回収しますが、栃木の岡庭がそのボールを要求。谷口もすぐに離さなかったため、岡庭は反スポーツ行為をしてしまいます。谷口も遅延行為をしたため、主審は両者にイエローカードを提示。

両者ともに決して誉められた行為ではないですが、おれ個人としては批判しません。「どちらも、本気で勝ちにきている」ことは、よく伝わります。おれは、とりあえずチームコールをして、選手に落ち着いてもらうよう促します。

ブリオベッカは、4審のもたつきがあったもの2人の選手を交代。栃木の長所を消すため右サイド2人に代えて藤岡と笠嶋を送り込みます。

栃木はさらに2人の選手を交代。猛攻を受け、時間の経過がとても遅く感じます。

後半ATは4分の表示。この頃になると、チームコールをしても「ただの絶叫」に近くなります。

ブリオベッカは最後の交代で、大卒ルーキー飯澤を送り込みます。直後、敵陣でファールをゲット。このプレーだけで30秒以上時間が稼げるため、飯澤が光り輝いているように見えました。

時間がほとんどなくなり、栃木はロングボールを放り込みます。ATが5分台に入り、雑なロングボールを谷口が自陣PA内でキャッチしたとき、主審がセンターサークルを指しながら笛を長く鳴らします。

ブリオベッカ浦安 3回戦勝利。

すなわち、地域CL出場権獲得。

この瞬間、おれは前に出ながら(We are REDS!!やワン!ソウ!ル!のように)「うーらーやっ!!」コールを叫びつつけます。このとき、GK谷口が(選手やベンチに背を向けて)こちらを向いて胸の前でガッツボーズした光景は、生涯忘れないはず。

ピッチ上では、勝者と敗者のコントラストがくっきり出ていました。

おれは少し落ち着きを取り戻し、他の浦安ファンに観戦者エリアの最前部へ出るよう働きかけます。

浦安の選手がこちらへ来る前に、栃木の選手が観戦者へあいさつ。全員が悔しさありありでした。おれは「(地域CL決勝ラウンド開催地の)熊谷で会おう!!」と(ガラガラ声で)声を掛けても、微動だにしません。

(リスペクトの大安売りではない)本気でやりあったからこそのリスペクトを込めて栃木シティコールを送ります。

直後、ブリオベッカの選手が駆け寄ってきます。

今にして思えば、あいさつが終わった後、普通ならラインダンスをするとか、選手コールをするとか、凱歌を歌うところです。しかし、声出し応援をした浦安ファンは、全くパワーが残っていません。伊川拓に対し、「3日間のMVP!!本当にありがとう!!」と声を掛けたことは覚えています。その後、選手側からの要望(?)で記念撮影に移ります。

普段運営を担当する方と、球団代表の谷口さんが撮影する側に。違和感を覚えつつカメラに映ります。

この後、1時間以上会場にいて、浦安ファン、つくば&南葛&さいたまのサポーターと談笑しました。しかし、疲労困憊&放心状態のため会話の内容は、ほとんど記憶にありません。唯一覚えているのは、

「第三者として、この試合を観るのは本当に面白かった」

という声です。

その後、心身ともに落ち着いてからトーナメント表を記念撮影。

試合終了直後と違って、おれがいい笑顔で映っています。あまりうまく行っていない婚活の写真に使いたいくらいです。

そして、都城まで浦安ファンの車で送ってもらい、そこで強烈な思い出を残してから鹿児島空港から航空機で帰宅。

おれが帰った後、残りの準決勝も決勝も勝利し、ブリオベッカは全国社会人サッカー選手権大会のタイトルをゲット。この2日間については、別の方から話を聞いてください。何時間も話してくれるはずです。

浦安ファンにとっては、この上ないハッピーエンド大会が閉幕しました。

仕事や家庭の都合、大切な人間関係etc.もあるので一概には書けませんが、この大会を現地観戦することは何物にも代えがたい魅力があります(しかし、幸せな家庭を持つことが1番の幸せであることは想像できます)。3日間しかいませんでしたが、1週間近くいたような充実っぷりでした。まるで、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)みたいです。詳しくは後述。

あらためて、

3年ぶりの全社開催に尽力していただいた皆さん、声出し応援を許可していただいた関係者、志布志に集結したフットボールバカの方々、そして何より ブリオベッカ浦安に関わるみなさん!本当にありがとうございました。

(ACLに似ている)球団の準備編

早ければ、初戦の4日前に荷物車がホームタウンを出発する。

球団の荷物車に給油をするガソリンスタンドの店員さんが 試合に出る選手の場合もある。

三菱水島は、岡山県から志布志までバス移動(休憩時間なしでも、推定10時間)。

(ACLに似ている)ピッチ内&成績編

・全く同じ場所での連戦

・遠隔地かつ平日開催も多いため、審判の確保も難しいため、(もちろんナイスジャッジも多いけど)信じられないジャッジも散見する。(準決勝や決勝は不明)

・しかし、審判インストラクターは上川徹氏(1つのFIFAワールドカップで、当時の日本人初となる3試合の主審を担当)。

・最低限の成績を残したチームは、高卒ルーキーをこの大会で公式戦に初出場させる。

・下馬評の強いチームを差し置いて、地元チームが勝ち上がる(ACLグループステージで、川崎Fや蔚山を差し置いて、ジョホールが決勝トーナメント進出)(今年の全社で、地域CLへ出られる3枠のうち、2枠は宮崎県のクラブ)。

・リーグ成績が低迷しても、勝ち上がる(決勝トーナメント開催時、リーグ戦25試合で勝点35だった浦和レッズが決勝進出)(今年のリーグ戦18試合で勝点21止まりだったブリオベッカ浦安が優勝)。

(ACLに似ている)ファン・サポーター編

この大会から声出し応援解禁

・同リーグのファン・サポーターの多くが、何らかの形で応援に加勢する。(全社の場合は、応援中心部に)(人数が桁違いに多かった南葛は加勢していません。悪しからず)

・連戦の3戦目が緊迫感のある素晴らしい試合内容となり、他サポーターですら緊張する。勝ち上がりが決まった瞬間、いろんな感情が大爆発する。

・人口が3万人ちょっとの自治体に32チームが集合するため、いろんな場所で選手とすれ違う。行き帰りの航空機やホテルで、大会に出場する選手とすれ違うのは当たり前。飲食店に入ったとき、他チームの選手がいるのはザラ。(年齢制限とかない)とある施設に選手がいたときには、唖然とする。

(ACLに似ている)遠隔地の地方開催ならでは編

・おれが泊まった宿の最寄りコインパーキングの料金が、安すぎて呆然。

・宮崎や鹿児島の料理が美味しすぎるため、「うめぇ」を連発して幼稚園児のような語彙力になる。(日本経済にとっては悪いことだが)安い料金で飲み食いできる。

・首都圏とは体感温度が10℃くらい違うので、帰宅してから体調を崩しやすい。

ACLとの共通点探しは、このあたりで止めておきます。次は地域CLについて書きます。では。