笠松亮太 現役引退

浦安で9年間もプレーしてくれて、ありがとうございました。

おれが浦安の試合を初めて観たのは2014年9月。vs川向こう でした。会場は東総(千葉県旭市)。浦安は この年に加入した笠松亮太の守備が光り、スコアレスドローに持ち込みました。リーグ優勝は果たすも、地域決勝1次ラウンドで敗戦(3日間で、いろんなことがありました)。

翌2015年は浦安市陸がオープン。シーズン中盤まで秋葉や清水康矢が不在なこともあり、笠松はゲームキャプテンに。センターバックの相方はチャレンジタイプ(西郡巧や高井青)だったこともあり、カバーリングの守備に徹します。

同い年の(明神のようなプレースタイル)矢部雅明&(変な女性に付き合わない柳沢敦のような)田中俊哉様と共に、チームを引っ張ります。

守備だけでなく、セットプレー時の得点能力もずば抜けていて、キッカーの村田翔との相性は完璧でした。

関東リーグvs川向こう 先制ゴール(結果、ウノゼロ勝利)

関東リーグvsVONDS 天王山となった試合での先制ゴール(4-1で勝利)

 

地域決勝 決勝ラウンドvsFC刈谷 1点差に詰め寄られた直後のゴール(4-1で勝利。この日に昇格内定)

宮本ツネ様どころか、山口智のように見えました(本当に強いときの2006ガンバは、宮本ツネ様がベンチで山口智がDFリーダー)。↓のゴールは2008年 ACL準決勝第2戦。

この2015年、ブリオベッカはJFLへ昇格。笠松は、リーグ戦と地域決勝で全試合フル出場(矢部雅明もフル出場)。シーズンMVPに値する大活躍でした。

しかし、この年のフル出場が響いたか、JFLへ昇格した2016年序盤は精細を欠きます。

それでも、徐々に調子を取り戻します。JFLにいた2年間は、ピンチの数(ピンク野郎が「あぶない!!」と叫ぶ回数)が非常に多く、スライディングカバーをする機会が激増。ルックスの良い選手が必死に守る姿を観て、個人的には増嶋竜也と重なることもありました。既婚者なのに、女性人気が高かったのもうなずけます。

シーズンの得点は少なかったですが、とても印象に残るものがあります。

今のところ、唯一のJFL残留を確定させるゴールです。

https://fb.watch/hDCKMFbBxR/ (ブリオベッカ浦安公式フェイスブックのリンク。30秒の動画です)

びっくりするくらい劣勢の試合でしたが、GK中島が獅子奮迅の活躍。そして、後半ATに劇的ゴールが決まりました。

翌2017年は、さらに勝利から遠ざかり前期15試合であげた勝点は9。

この期間中、「天皇杯本戦2回戦」が行われました。

日立台で、柏レイソルトップチームと対戦した試合です。

当時はDF事情が苦しく、センターバックの相棒は富塚隼でした。笠松は、ディエゴ・オリヴェイラとのマッチアップをすることになりました。臨場感バツグンのスタジアムで応援していましたが、そのときのハードワークは今でも忘れていません。

この年の後期は、笠松にとってヴェルディユースの恩師だった柴田さんを監督に迎え入れ、勝点を17稼ぐも降格。

関東リーグへ降格した2018シーズン、さらにDF事情が苦しくなります。

楽しそうにプレーすることはなく、おれは疑問を感じながら応援していました。

慶応大に一般入試で入れるほど頭脳明晰で、ソッカー部の主将も務めたほど人望もある。ルックスも良い選手が、体を張り続けて現役を続ける理由は何だろう」と考えていました。

かっこつけた書き方をすれば、笠松と山崎紘吉の2人からは、「浦安を背負う責任」を感じる立ち振る舞いをしていました。(注意.トップチームにいる選手全員が、この責任を背負う必要はありません)

この2人が揃ってコンディションが良好になることは少なく、成績は思うように伸びません。しかし、中盤の底に橋本龍馬が固定されてからは、センターバックが安定し始めます。

2020年は輪番枠で地域CLへ出場しますが、刈谷戦も沖縄SV戦も 先制点を取られる試合内容で1次ラウンド敗退。

翌2021年 センターバックは主に西袋と山崎紘吉で固定。笠松がスタメンで出場することは少なくなりますが、2022年も継続。

山崎紘吉が長期離脱したこともあり、スタメンで出場する機会が多くなります。しかし、リーグ戦は成績が伸びません。周りの選手との距離感がありすぎる傾向もあり、勝点を伸ばせません。リーグ戦18試合で勝点21止まり。

しかし、何とか出場権を獲得した全社で、見間違うほど試合内容が良くなります。地域CLの切符を獲得した栃木シティ戦までの3試合で全て先制点をゲット。その時間帯まで、守備で何とか耐えたことが結果につながりました。

特に、栃木シティ戦での活躍は素晴らしかったです。後半は、栃木が浦安応援席へ向かって攻めてくる格好でした。おれが「やばい!!」と思った矢先に、笠松がカバーするシーンは幾度となくありました。あのときの栃木シティの攻撃の迫力は2010年リーグ優勝したときの名古屋グランパスのようでした。それでも終了間際まで無失点だったのは、笠松の見事なカバーリングが大きかったです。

その後、地域CL1次ラウンドのFC徳島戦が、結果的に笠松のラストプレーとなりました。おれは現地へ行けなかったので、全社の栃木戦が最後に見たプレーでした。全社の栃木戦は、現地でサポート出来て、本当に良かったです。

地域CLで優勝して、来年からはJFLへ昇格します。笠松は、「浦安を背負う責任」を十分果たして、現役を引退となりました。

個人的には、ブリオベッカの指導者になってほしい気持ちがあります。

しかし、笠松亮太という人間の魅力を考えると、それだけではもったいないという思いもあります。何はともあれ、9年間ブリオベッカのためにハードワークし続けてくれてありがとうございました。どの道へ進むか分かりませんが、新たなスタートも楽しみにしています。