九死に一生を得る。のち、九州で一勝を得る。ブリオベッカvsジェイリース

昨日から、全国社会人サッカー選手権大会(以下、全社)が3年ぶりに開催されました。

全ての会場が「鹿児島県志布志市」なので、事実上の志布志全社です。

3年前の大会も、ブリオベッカは出場していました。そのときも同じ会場で、相手は「大正義いわき」でした。

幸いなことに、3年前も今回も、おれは現地観戦することができ、試合当日あさイチの航空機で羽田から移動。

ブリオベッカ関連で航空機を利用するのは、2020年地域決勝1次ラウンド@佐賀陸以来でしたが、羽田空港は当時と比べ物にならない混雑。いいことです。

保安検査場を通過するとき、「やたら背の高い乗客」とすれ違いました。

すぐ隣に「エリース東京」のジャージを着ていた選手がいたので、その乗客が誰なのかすぐに理解できました。畑中選手です。

参考までに、羽田空港や機内で、おれは 昨年購入したブリオベッカのレプリカユニ(No.14)を着ていました。畑中選手からすれば、とても違和感があったはず。

機内では、「エリース東京」のジャージを着ていた選手と、少しだけ話をできました。鹿児島まで応援に行くことを不思議がると同時に、「いつもこうやって遠征するんですか?」という質問も受けました。

おれは素直に答えた後、「権利持ち(地域CLへの出場が確定している)チーム」から1勝でも多く上げるのを期待している。と伝えます。

その選手たちは爽やかかつ好印象だったので、「選手個人もしくは広報の情報発信」ができれば、もっと人気が出そうなのに、とも感じました。

鹿児島空港に着き、同じ航空機だったVONDSのサポーターとも話した後、おれは足湯に入ってから路線バスで移動。

この路線バスは、関東民からすればとてもローカルな雰囲気が出ていました。

沿線の山の眺望と茶畑。

「お客さんの中で、5,000円札を両替できる方はいますか?」といった運転手のアナウンスも流れます。

バスに揺られること2時間。志布志駅に到着。

駅に着いてからは、タクシーで会場のしおさい公園まで移動。

タクシーを呼んでいた三菱水島のファンと(BTOPサンクくりやまのファンに)同乗させていただきました。

タクシーに5分乗車し、目的地の志布志市しおさい公園に到着。

Cコートでは、南葛SCの試合が後半ATに突入していました。

数分後、試合終了の笛が鳴り、南葛のファン・サポーターは情熱を爆発させていました。

声出し応援のあるフットボールは、観ているだけでも楽しいです。

おれはAコートに移動し、ブリオベッカが出場する第2試合の準備を手伝います。

球団所有の幕を掲示するとき、浦安のような海風があり少し苦労しました。

南側ゴールネットの右奥に設置したこの幕の前で応援です。(ジェイリースのファン・サポーターは南側ゴールネットの左奥)

10月中旬でしたが、南国らしい暖かい陽気と強い日差しがあり、日なただと暑いくらいのほんわかした陽気。

しかし、キックオフ5分前の選手入場から、ピッチには独特の緊張感が走ります。(試合中の写真はほとんどありません)

スタメン選手の写真撮影時の記念すべき?1発目の声出しは、他のファンの了承を得て、

「アカペラで君が代」を歌いました。

理由としては、この試合の翌日(ブログを書いている本日)行われる天皇杯決勝のつもりで戦ってほしいからです。

キックオフ45秒後、この試合の流れを決定づける場面が訪れます。

ブリオベッカDFの寄せで、コースはある程度絞ることはできましたが、ゴール正面PAすぐ外でシュートを打たせてしまいます。おれの心臓が0コンマ0何秒か止まるようなピンチでしたが、ボールは枠外に逸れ、事なき終えます。

この被シュートでブリオベッカは少し目が覚めて、両チームともシュートへ持っていけるシーンは少なくなります。両チームともハイプレスをかけ、高い位置でボールを奪う(奪われる)ときもありましたが、大きな流れにはならず。

ブリオベッカは、1.5列目に入った二瓶の躍動が目立ちます。

林容平、峯、富樫との連携もよく、相手陣内を切り裂くようなドリブルで浦安ファンを盛り上げます。

これに対し、浦安ファンは「つーたん」コールを送ります(他の選手は、だいたい苗字呼び。たまに、ファーストネームもあり)。

橋本龍馬を中心とする守備も安定し、少しずつボールを高い位置で奪えるようになります。前半20分の給水タイム以降は、ブリオベッカの得点を予感させます。

相手PA内へボールを運べるシーンが増え、決定的と思われるシュートもジェイリースのGKに防がれます。

この流れで何とか先制点を得たいと思った30分過ぎ、少し意外な選手が期待に応えてくれました。

ジェイリースのクリアが中途半端となり、小泉が高い位置でボールを奪います。そこからPAラインを沿うようにボールを回して、フリーの選手へ少しボールを戻します。

そのボールに対し、ダイレクトでシュートを打ちます。この場面を、ゴール裏右奥から見ると、ほぼ正面にボールが向かってきます。そのボールが豪快に目の前のネットを揺らします。

浦安ファンは大歓声。ピッチ上の選手たちは、それ以上に喜びます。

その歓喜の輪の中心にいたのは、伊川拓。

40分ハーフの全社では、通常の試合以上の価値ある先制点をブリオベッカにもたらしました。

とても気分よく、エレクトリカルパレードをシャウトできました。

この先制点以降は、流れが落ち着いたまま前半終了。

ハーフタイムでの交代は、両チームともなし。

勝負の後半。

ブリオベッカの出足が良かったです。DFラインの距離感がよく、ジェイリースはPA近くへボールを持っていくことすら難しくなります。

選手のハードワークもそうですが、谷口や橋本龍馬、(特徴的な声の)峯の指示が的確でした。

ブリオベッカは、いい流れで得たコーナーキックから2点目をゲット。得点者はよく分かりませんでしたが、後に加藤大育が決めたことを知りました。

チャンス時に歌うことの多い「ブルーノメンデスチャント」から、歓喜のエレクトリカルパレード。

少し強い時代のブリオベッカを思い起こす流れです。

この時間帯以降、おれは相手の嫌がることを徹底すれば必ず勝てると読みました。

都並のおっちゃんの交代カードの切り方もよく、的確に選手を代えます(理想をいえば、石原大樹は温存してほしかった)。

残り10分を切ってからは、事実上の5バック。試合をクローズさせに行きます。

ボールを相手に保持されても、決定的なシュートを打たせることなく時間が経過。

この時間帯の声出しファンは、選手間の指示を邪魔しないよう声援は最小限に送ります。

ビハインドで相手がボールを持ち続ける展開だと、時間の経過がとても長く感じるものですが、なぜか特に感じません。

結局、このまま試合終了。2-0でブリオベッカの勝利。2回戦へ進出できました。

選手の家族が何組も来場されて、浦安ファンは計20名以上来ていました。その後押しもあり、ブログを書いているこの日(10月16日)も試合があることは、とても嬉しいです。

地域決勝(地域CL)だとか、昇格だとかは考えず、目の前の1戦にベストを尽くすことだけを考えましょう。おれは、今日も引き続き現地でサポートします。