沖縄本島周辺に大型台風が留まり、本州は猛暑に見舞われる中、静岡県袋井市のエコパスタジアムでJ2のリーグ戦が開催されました。
おれは東海道線旅客列車と傾いた電柱が衝突した事故の影響を受け、東京から三島まで新幹線で移動。昼飯は、静岡県富士市にある マルトウ さんと焼津市にある 肉の良知 さんでそれぞれハンバーグでした。
この日は、ある程度 本気のサポートをするため、(声出しに影響が出る)スタジアムグルメは食べませんでした。
そして、キックオフ3時間前の16時に目的地のエコパスタジアム到着。
アウェイのベガルタ仙台サポーターのゲートは、狭い1か所のみ。
おれのように人数が少ないほど情熱が昂るサポーターにとっては、素晴らしい環境です。
(再入場はOKにしていただき、ありがとうございます)
そして、17時に開門。
アクセスは広島広域公園で、スタジアム自体は味の素スタジアムに近い印象です。
開門直前から試合終了まで、ずっと雨が降り続きました。どしゃ降りになる時間も長かったです。
ピッチが水含みであること以上に、アウェイ席中央付近にある↓が気になりました。
安全確保のために、今後はこの装置があるスタジアムが増えるでしょう。
おれにとっては、アウェイ栃木SC戦以来となる参戦でした。
当時は怪文書が出回り、サポーターは完全なる自然発生型応援で選手を後押ししましたが、この日は新たに製作した横断幕や新しい拡声器や太鼓を持ちこむサポーターもいました。
それ自体は問題ありませんが、2カ月前のホーム ジュビロ戦の相手チームバスへの威嚇行為で22人が出禁となった処分の伝達等については、有耶無耶であり未だにスッキリしません。
(球団の見解は分かりませんが、静岡新聞報道では50人が違反行為をしたとあるのに、ベガルタ旧コアグループの意見だと200人近くが違反行為をしたらしいです)
それでも、スタジアムに来れるサポーターで選手を応援するのみ。
ベガルタのサブのメンバーを見て、変な気分になります。
選手入場直前に照明暗転の演出があり、合法の花火が上がります。
その煙が消えないまま選手入場。
いつもは、選手入場以降に写真を撮影することはないですが、この日は大声を出しながら撮影しました。ピッチ上に出た選手から、サポーターが見えるはずもないからです。
そして、広瀬アリスさんによる始球式が行われた模様。
ほとんど煙しか見えないアウェイ席からだと、広瀬アリスだろうが 広瀬すず だろうが、マツコデラックス だろうが判別がつきません。
シュッとした若いベガルタサポーターが拡声器を持ち、選手コールをしてキックオフ。
試合序盤は、ロングボールを蹴ると残った煙によりボールが少し消えます。10分程度経過してからは、気にならなくなりました。
五分五分といえる展開で、ベガルタサポーターは少ない人数ながら応援歌(チャント)で選手を後押しします。
ベガルタが最初の決定機を逸した直後、ジュビロがコーナーキックのチャンスを得て先制点を取られてしまいます。
ベガルタの選手は、ギクシャクし始めます。守備のサポートの遅れるシーンが目立ちます。攻撃では、簡単なミスもありペースを掴めません。
ベガルタが低い位置でボールを奪われ、ショートカウンターで2点目を取られます。
ベガルタサポーターは意気消沈しかけますが、「まず1点返そう」という声があちこちから上がり、いつも以上に若いサポーターたちを中心にサポートを続けます。
しかし、選手は焦っているのか単調なプレーが続き、0-2で前半を折り返します。
勝負の後半。自分たちのエンドへ攻める形となるベガルタサポーターは、「カモン」のチャント(仙台カモンではない)をシャウト。
少人数ですが、ほぼ声と手拍子だけでサポートする雰囲気に、昔の熱気を感じました。
先制点を取られて以降よりは流れが良くなったと思った矢先にアクシデント。
ベガルタの菅田が、球際で相手選手と交錯。その後、ジュビロの選手たちの抗議を受けた後、菅田に一発退場が命じられます。
おれはこの流れを見て「2019年に関東リーグで主審をしていた長峯滉希みたいなジャッジ」「この審判は関東リーグから勉強し直してほしい」と思いながら黙って見ていました。
フラストレーションが溜まったベガルタサポーターから、審判を批判する野次が続きます。
野次が止まらない中、拡声器を持ったサポーターが「審判審判ク〇ッタレ」を敢行。
当然、その判定が覆ることはなく、菅田はロッカールームに引き上げます。
菅田に憔悴した様子が無かったのは、せめてもの救い。
それでも、10戦勝ちなしのチームが、10戦負けなし相手に2点ビハインドかつ数的不利。
おれは「潔くゲームをクローズ」もやむなし と考えました。
ベガルの選手は、あきらめずに何とかしようとする気概は見せますが、ジュビロのボール回しに遊ばれる時間が続きます。
3失点、4失点、その度にジュビロサポーターが湧きます。
この展開になっても、ベガルタの監督コーチは、選手交代で窮地を打破しようとします。
長澤と齋藤学が、ベガルタで初出場。こんな展開になってしまい申し訳ない気分です。
4点ビハインドでも、「1点でも返すため」サポーターは応援を続けます。
その声援が後押ししたかどうかは分かりませんが、左サイドに開いていた鎌田大夢が絶妙なアーリークロスを上げます。ジュビロのCBとGKが対処しきれないボールに対し、菅原龍之助が豪快にシュートしてゲット。一矢(いっし)報います。
ベガルタサポーターは「カモン」のチャントをぶっ通しで続けます。ジュビロのGKが空を見上げながら「あーっ!!」と悔しがる様子も見えます。
後半ATは6分ありましたが、ベガルタサポーターの声援は試合終了まで続きました。
結果は1-4で負けましたが、個人的には「悔しさ」と「ほんの少し 昔の応援の熱さ」を感じた一戦でした。
ベガルタの選手たちは、サポーターの元へあいさつに来てくれました。おれは拡声器や太鼓のあった場所から4~5列後ろにいましたが、その間にいたサポーターは全員 最前列付近へ降りていきました。
(選手をパニクらせてもいけないので)おれはその様子をじっくり観ていました。
11戦勝ちなしで、具体的な目標がJ2残留となる中で、サポーターは様々な反応でした。
さずがに拍手するサポーターは、ほとんどいませんでした。仙台レッツゴーを続ける人もいれば、少しキツい言葉で叱咤激励する人、選手にハードワークを強く要求する人等。
選手がピッチレベルから姿を消し、最前列へ降りて行ったサポーターが応援していた場所へ戻っている最中、スタジアムの照明が演出で暗転します。
一部のサポーターは、その演出に対しおもろない野次を飛ばす人もいました。しかし、シュッとした若いサポーターが「アウェイで負けたサポーターは、黙ってスタジアムを後にして帰りましょう」というごもっともな声掛けがあり、一部のサポーターも落ち着きを取り戻します。
おれは、新中心部にいたサポーターに一言だけ労いの言葉を掛けてからスタジアムを後にします。(少し上から目線になりますが)「他のサポーターや選手に対して偉ぶらなければ」今後も一緒にサポートしたいと思えるサポーターたちでした。
ベガルタは、1カ月前のアウェイ栃木戦のときよりも厳しい状況です。
少なくとも、「行動即結果」は期待しづらいです。
それでも、(家庭や人間関係上、無理なくできる範囲で)自分たちに自惚れることなく、謙虚に選手たちをサポートし続けましょう。