サッカークラブを飲食店に例えると

2012年9月の話である。
らスレ(2ちゃんねる)の中で、「サッカークラブを飲食店に例えると」という書き込みがあった。その一部を引用する。
 サッカークラブを飲食店に例えると、まずクラブとしての方針がある
飲食店で言えばどんなジャンルの料理屋にするかだ
 日本料理なのかフランス料理なのか中華料理なのかラーメンに特化するのか
まずこれを決めるのが一番重要
 次に食材集め。これがGM(強化部長)の仕事
チームの方針が定まっていないと
ここでどんな食材を集めていいのか困る羽目になる
 最後に食材を使っての料理
これが監督の仕事
 料理店の方針すら決まっていなくて、
食材も色んなものをバラバラに仕入れているようなクラブが
監督に「料理が下手過ぎる」と怒っても無駄な事
監督を変えても同じ事にしかならない

 おれは、この考えに共感した。これ以降の書き込みでは、フロントの体質及び監督の采配を揶揄する文面が目立った。
 
 普段まとめブログなんて見ないが、この内容は興味深く閲覧した。
 しかし、書き込まれなかった内容にも、例えておきたいことがある。
 
 それは、以下の2点である。
(1)J1ライセンスを飲食店に例えると
(2)常連客の質(店内の雰囲気)を飲食店に例えると

 まずは、(1) Jリーグライセンスを飲食店に例えると について
 Jリーグに入会するためには、「Jリーグクラブライセンス」を取得しなければならない。
 その項目の中に、成績や財務が入っていることは理解できる。
 しかし、ユースチームの創設は理解しかねる。
 ユースチームという名目の元、自前で食材を育てる、いわば「儲からないことをする」必要はあるのか?地元の契約農家と良好な関係を築いて、外務委託すれば経費も掛からない!!
 もう1つ理解できないのは、スタジアムの座席規定である。
 ラーメン屋が、行列のできない頃から、席数を極端に増やして経営は成り立つのか?
 不釣り合いに大きい店では経営が成り立たない
 普通の経営者なら、常に行列ができる(≒)人気の店になってから、拡張なり新規出店を考えるだろう。
 座席規定をクリアすることから考えるのは不自然だ。
 というより、現在の店舗の大きさ(収容人数)で、利益を得ることができれば、拡張する理由はないはず。それなりにおいしい料理を、それなりの人数が楽しめているのに、無理やり規模を拡大する必要はない
続いて、(2)常連客の質 について
どんなに店の雰囲気がよくて、料理が美味くて、安くても、
常連客が悪態をつく場所に客は来ない。

 もちろん、客はお金を払っている訳だから、店側に自分たちの要求をするのは一向に構わない。
 しかし、店として、その要求に100%応える義務はない。そのときの感情に任せて、暴れてしまえば、
 これから行こうとしている客から、「常連客が暴れる店」だと思われるのだ。
 
 そんなリスクを冒してまで、常連客が、他の客や店員に過度な要求をする意味はない!!
おまけ
全国のクラブを適当に選んで、適当に評した
ヴァンラーレ八戸
1人の常連客が、店長や食材より有名。
地域に根付かせることを優先しており、堅実で好感が持てる。
グルージャ盛岡
料理長は存外の好成績を残した。しかも、料理長自ら100km離れた場所まで店のPRを行ったこともある。競合店もあるが、この料理長がいる限りは問題ないだろう。
今後は、常連客が排他的要素を作らないことがカギ
ベガルタ仙台
日本最高峰の大会に居続ける。最高峰にこだわり過ぎて、周りが見えていない。おかげで、昨年度は1億オーバーの赤字
客単価の急落に合わせた経営を行い、常連客が一見さんを歓迎する店になってほしい
ブリオベッカ浦安
契約農園から派生して産まれた。まだ地方でも無名な小さい店
1980年代の名門料理店出身者が多い。
浦和の料理長にも褒められる食事を提供する。
その割には、地域密着が弱く、常連客がほとんどいない
スペリオ城北
月に数回営業する屋台
料理長は、大きな店舗を任されても不思議じゃない有名な流れ板。
食材も屋台とは思えない美味である。
局所的な地域密着ができていて、常連客も多い
その客も一見さん大歓迎で、店内の雰囲気がよい。
東京ヴェルディ
昔は名門料理店
殿様商売で地元との関係をないがしろにしたため、規模を大幅に縮小した。
2008~2009年は常連客が暴走したが、今ではかなり取っ付きやすくなった。
破産寸前から再生中
川崎フロンターレ
上記の店を反面教師にして、地域密着を全面に推している。
店の方針で、新規を取り込むイベントを数多く実施。
松本山雅FC
地方の小さい店から10年で急成長を遂げ、ついに最高峰の大会に進出!
常連さんの頑張りにも支えられて、規模を少しずつ広げることに成功した。
AC長野パルセイロ
近くに急成長を遂げた店がある。
今年、不釣り合いな素晴らしい店舗ができる。レベルの低い大会に出店するが、地域にどれだけ名前を売れるか?
ファジアーノ岡山
異例の転職をした社長の元、着実に固定客を増やしつつある。近い将来、最高峰の大会へ進出するだろう。
サガン鳥栖
幾度も迎えた破産寸前の状態から、最高峰の大会へ進出を果たした。でも、アジア進出した場合、赤字になるジレンマを抱く。
ホンダロック宮崎
徹底して地域密着を掲げる。食材の半数以上は宮崎産(出身or学校が宮崎)
なので、地元の評判はよい
アマチュア全国大会に出るも、味はイマイチ
でも、シャアの格好をした常連客がいると、その店内での滞在を、大いに楽しむことができる。
付け足し、異論などあれば受け付ける。