ブリオベッカ浦安 「適応力」を伸ばした序盤の失敗

今季のリーグ戦終了後、おれは2位躍進の要因を考察したブログをアップ。

今週火曜日に行われたJFL表彰式では、ベストイレブンに2名が進出。

JFL再昇格初年度としては、とても良いシーズンを送ったといえます。

しかし、みなさんもご存知のとおり、リーグ戦の序盤9試合は0勝3分6敗

リーグ戦10節で2位にいたソニー仙台に勝って、チームが勢いに乗ったという論調もありますが、おれは完全否定します。

最初のターニングポイントは、3節 アウェイ・ヴェルスパ大分戦でした。

3節 アウェイ・ヴェルスパ大分戦

開幕戦のアウェイ・東京武蔵野戦は2-2のドロー

2節のホーム開幕・鈴鹿戦は前半リードで折り返すも、ハーフタイムで修正してきた鈴鹿に対応できず1-3で完全敗北。

そんな状況で第3節を迎えました。

この試合の前半立ち上がり。今季の公式戦の中で最も悪かったです。

選手間では「まずは守備から」という意識で試合に臨んだはずですが、とんでもないベタ引き。

フォーメーションで表すと、9-1-0くらいに見えました。

ブリオベッカから見て、自陣PA付近まで簡単にボールを運ばれる状況。

ボール保持率は15%くらいと推定されます(1年前のW杯日本vsスペインだと17%)。

30分までに2点を失う展開。この直後、ヴェルスパの守備が少しルーズになったところで、村越健太のドリブル&PA外からの豪快なシュートが炸裂。

何とか1点ビハインドで済ませて前半終了。

ハーフタイムを経て、後半から試合内容が激変。まるで、今季終盤のようなサッカーに変貌。

ブリオベッカが敵陣でボールを保持しているとき、ボールより前方に数名がいいポジションにいて、俗にいう「いい内容」でした。

この試合以降は「とんでもないベタ引き」が見られなくなります。相手が筑波大だろうとF・マリノスだろうと。

4月のリーグ戦4試合 天皇杯千葉県予選決勝

市原臨海公園の桜が満開の中で行われたホーム・Honda FC戦

この試合で藤森隆汰が公式戦初出場。

今にして思えば、両チームとも発展途上中で、試合内容は低調。

Honda様相手に勝点1を取ったことを自信にして、1週間後の注目ゲームに臨みました。

国立競技場でのアウェイ・クリアソン戦です。

結果は前半リードで折り返すも、3月の鈴鹿戦のように逆転負け。

(主にサポーターが)この負けを引きづり、翌週のホーム高知戦も負け。橋本龍馬も伊川もケガで不在。その影響がモロに出た試合でした。とはいえ、アウェイ・ヴェルスパ戦のように最悪の内容ではなく、藤森が光り出した試合でもあります。

そして、天皇杯千葉県予選決勝vs順大が行われました。

前半立ち上がりで試合を決められなかった内容にはケチがつくものの今季公式戦初勝利。

この試合は、現地観戦したファン・サポーターにとっては印象深いはずです。

1週間後のアウェイ・ラインメール戦は、攻撃の形はあまり作れなかったもののダダ下がりだったDFラインが上がり始めます。GKが本吉になった影響なのかどうかは不明。

チームとして大きく成長した5月

アウェイ・ラインメール戦から2週間空いて、ホームに沖縄SVを迎え撃ちます。

残留争いの大事な1戦と位置付けられていました。(4月から5月にかけて、ブリオベッカのサポーターは沖縄SVの試合結果を気にしていました)

試合は平凡な内容(良くもなく悪くもなく)でしたが、伊川が復帰。4試合ぶりの勝点1をゲット。

この1週間後、歴史が動きます。

天皇杯本戦1回戦で、筑波大相手に90分勝利。

3月~4月の低迷期に出場機会を得ていた若手選手 と 復帰した橋本龍馬や林容平が、見事な活躍を見せてくれました。文句なしで、今季ベストゲーム。

ブリオベッカが先制点を取ったと場面での(浦安応援席以外からの)観客のどよめき&決勝点を取ったときの歓喜は、脳裏に焼き付いています。

リーグ戦では、アウェイ・レイラック滋賀戦で1-3の敗戦。結果だけ見ると、何も変わっていませんが、前半はブリオベッカが優勢。「前半に先制していれば…」と悔やまれる試合でした。3月~4月に比べれば、選手たちの「適応力」を感じ取れました。

そして6月

第10節のホーム・ソニー仙台戦。

3-2で会心の勝利。前半立ち上がりの村上弘有の先制点までの流れがグレート。

攻撃面を指導する村田コーチを継続させてきた成果が、一気に開花。

3日後に行われた天皇杯本戦2回戦のF・マリノス戦は、過去のvsレッズやvsレイソルと比べると、フットボールらしい試合にはなっていました。

試合後に相手チームのファン・サポーター拍手を貰えて満足することはありません。しかし、チームに携わる全員がある程度自信を持てた試合でした。

この週末、ブリオベッカは休養節。リーグ戦に集中するためには、いいタイミングで公式戦が空きました。(神楽しまねさん…)

F・マリノスはJ1リーグ戦を行いましたが、宮市亮がラスト30秒で復帰後初ゴール。大逆転だったこともあり、スタンドからはイングランドプレミアリーグのような地響きが起きました。

この試合のように、感情を揺り動かすような応援をしたい(自己満)と思いつつ、リーグ戦しか無くなってしまったブリオベッカは、アウェイ・ミネベアミツミ戦に臨みました。

宮崎にいたのは、マナビス宮崎支社のみなさん。マナビスさんの大サポートを受けたブリオベッカは、ブザービーターで逆転する勝利。

「マンガだとしてもやり過ぎ」な展開(試合終了の笛が鳴ったとき、ボールはまだPA内にありました)で勢いに乗ると考えていましたが、その後2試合連続で試合終盤に追いつかれてドロー。勝点4を失った格好です。

リードした途端、ピッチ内では「ただのベタ引き」をして、ベンチワークも理解不能だったこともあり、おれはブログで小噴火。小噴火の影響は無かったはずですが、試合終盤の試合運びも比較的安定しました。

頂へのラストピース

石井幹人のテキスト速報のメッセージを、そのままパクらせていただきます。

シーズン途中で、GK谷口、冨樫、上中(期限付き)が退団。5月にGK松野が入り、夏の移籍期間での新加入の選手は小島樹でした。

以前は、ドリブルばかり目立つ選手でしたが、この1年半で大きく成長していました。

長い距離のプレス・ボールを保持している選手に体をぶつけて奪い取る技術・ボールを持っていないときのポジショニングetc.

(おそらく)チームで唯一代理人が付いている選手で、活躍できなければ「球団の支出に見合わない出来」と批判するつもりでしたが、地味な活躍もできる選手になっていました。

そして大躍進

9月以降のチームに言いたいことは、最終戦直後に書いたとおり。今季は、見事な適応力でした。

簡単なQ&A

みなさんから聞かれそうなことをQ&A方式で列挙します。

今季のMVPは?

→小泉隆斗。ハードワークも目立っていましたが、被カウンターのときの守備が良かったです。

今季ベストゴールは?

→第10節 ソニー仙台戦の決勝点(3点目)

劇的ゴールという意味では、天皇杯本戦vs筑波大の決勝点(林容平)やアウェイ・ミネベアミツミ戦のブザービーター(井上翔太郎)もランクイン。

1番強かった相手は?

→9月上旬のレイラック滋賀。

セットプレーに強く、速攻もできて、ショートパスもつなげて、本当に厄介でした。

レイラックにも事情があるとはいえ、監督解任には「?」でした。

2位になれると思っていたか?

→思っていません。4月の高知戦のときは、残留できるかどうかすら怪しかったです。

ただ、6月のミネベアミツミ戦で勝ったときは中位に行けると考え、

(おれは現地に行けなかった)9月下旬にHonda様に勝ってからは、2位3位が具体的な目標になり、

次のヴェルスパ大分に勝ったときは、本気で優勝すると考えていました。

今季の振り返りは、これでおしまい。今年中にもう1回くらいはブログをアップします。

では。

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