関東地方が猛暑の中 北海道道北地方に行ってきました。
しかも、最北の街 稚内からフェリーで離島へ。
桃岩荘ユースホステルの予約
予約方法は、電話が主流。ネットやメールでの予約はできません。
電話で予約するのですが、確認事項は多岐にわたります。
・建物がとても古い
・素泊まりで食事は用意できないこと
(インスタントラーメンやインスタントご飯等の販売はあり。ソフトドリンクはコンビニに近い値段で買える)(周辺に飲食店は全くない)
・禁酒禁煙で、ノンアルコールビールもNG
・日本時間19時以降のミーティングは大音量で行うので、宿のどこにいても影響は出る
・相部屋の2段ベッドでも問題ないか
・消灯時間や起床時間は強制
注意事項だけでも、今どき考えられない集団生活であることが伺えます。
個人的には、コンセントの数が限られることもポイントにあげます。
この宿がある礼文島に行くのは2年ぶり。
2年前は、球団史に残る歴史的勝利をあげて、急きょ計画して礼文島へ。
今回は、少し寒い5月ではなく8月。桃岩荘は6月~9月の開館時期なので、行くことができました。この時期でも気温は最高気温は26℃前後。クーラーが無い施設なので、10月~5月は寒くて空けられません。
香深港到着
稚内から快適なフェリーで2時間。

隣の島を見ながら
礼文島の香深港に到着。

桃岩荘が開いている時期ならではの様子が見えました。

港の時点で出迎えがありました。
最新装置付きの新車で宿に送ってもらいます。
昔泊まったときと同じように、車内の時点で「例のテンション」でした。
桃岩荘到着

宿に着くと、既にいる宿泊客やヘルパーさん(住み込みで働く方)から大歓迎を受けます。ここでは、あいさつが大切。
チェックインの手続き(当然、支払いは現金のみ)を済ませ、満員の場合の宿泊人数が40人とは思えない狭い風呂をサッと済ませます。
食堂があったスペースで夕食を食べます。札幌駅で買った駅弁(売店の方は、礼文の近くに住んでいたことがあり、その方に勧められたもの)


他の宿泊客の方と話しながら食べていると、外の景色が茜色に染まり始めます。

食べ終わり、すぐに外に出ます。




礼文島奇岩の1つである猫岩が、とてもキレイでした(私の語彙が貧弱でスミマセン)。
この夕日は、遭遇率がそんなに高くないのです。見れたらラッキーです。
夕日を見ながら、ヘルパーさん先導で何曲か歌を歌います。落陽の儀式
そして、宿内でのミーティング
歌と踊りのミーティング

(画素数を落としています)
日本時間19時から開始。この日は、子どもから60代まで 30人近くが参加。毎年桃岩荘に泊まる方もいました。
まずは、ネタをかなり織り交ぜながら礼文島の観光案内
それが終わると、歌と踊りのミーティングが開始
元々は、のどかな景色が素晴らしい場所らしい音調ですが、
桃岩荘バージョンだと、凄まじい勢いで歌います。歌詞もほんの少し違ったりします。
その後は、ヘルパーさん作詞作曲の「今年の歌」(毎年別々のもの)が歌われて、残った時間は昭和の歌をいくつか歌います。ヘルパーさんはもちろん 常連さんは振り付けがバッチリ。何とかついて行きます。
最後は、お決まりの締めの歌を歌って、ミーティング終了。消灯まで1時間
この宿名物 愛とロマンの8時間コース(連泊必須。おれは以前参加したことがあり、また行きたかったですが断念)に行く人は、30分くらい注意事項の説明を受けます。
行かない人は、雑談タイムだったり、外で夜の景色を楽しんだりします。
消灯10分前になると、慌ただしく寝る準備。
日本時間22時には強制消灯。トイレに行く導線以外は真っ暗。スマホを使うのもNGなので、寝るしかありません。
翌朝
おれは、日本時間5時ころに起床。
期間限定で、宿の近くに「宿泊者限定のとても簡易的な喫茶店」が開いているのでそこに向かいます。先客がいました。

山小屋みたいな値段&味のアイスコーヒーを、最高の景色と楽しみます。

贅沢な時間を過ごしたおれは、愛とロマンの8時間コースに出発するみなさんを見送ります。
ほどなくして、日本時間6時。強制起床。
ベッドを元の状態に戻します。朝からバタバタ

8月限定で、日本時間6時半からラジオ体操

ラジオ体操が終わると、朝イチの船に乗るため歩いて港へ行く方を盛大に見送ります。

盛大に見送った後は、10分だけ掃除する方もいれば、送迎車で港or島の売店に行く方のいました。
おれは、少し速足で港に向かいます。
朝イチの稚内行きは、盛大な見送りがあります。

「島を愛す」や「お決まりの締めの歌」を大声で歌い踊ります。おれは、「大雨のサッカーのサポーター」バージョンとして、裸足で参加。
甲板には20人くらい出てきていました。
その船で出ていく宿泊客と「行ってらっしゃい!!」「行ってきます!!」の応答を繰り返します。
おれは、送迎車に乗せてもらい宿に戻ります。
宿では、ノンビリダラダラ過ごします。


ガラナを何本も飲んだり、礼文島奇岩の地蔵岩まで往復1時間ちょいかけて散策したりしました(近い人家でも2km近く離れている)
そして、昼過ぎの船でヒッソリと稚内に戻りました。心の中で「行ってきます」と言いながら
浦安市猫実に帰ってきてから、桃岩荘を思う
まず、2025年でも今のスタイルを継続できることに凄さを感じます。
この上ない三密で、休業期間が長かったにも関わらず。
桃岩荘が未だに禁酒禁煙なのは、ユースホステル本来の姿である青少年の心身の育成に沿っているだけのこと。
(おれがヨーロッパ旅行でもお世話になった)ユースホステルはドイツ発祥で、場所によっては25歳以下しか泊まれません。
ユースホステルは元々がそういう施設なので、ペアレント(オーナー)さんからすれば、禁酒禁煙で時間管理も厳しいのは当然のことといえます。
桃岩荘にいると、「リアルタイムでスマホをいじる」という行為が、ほとんどないため 心身の育成というよりは心身が疲弊していることに気づくことができるように感じました。今の時代だからこそ、桃岩荘があることに、ありがたみがあります。
おれからすれば、「小中学生のころは恥ずかしくてできなかったことが、今では馬鹿になって堂々とできる」ので、こういった施設があるのは嬉しいです。これは、サッカーのサポートでも同じことが言えます。
最低限のルール・マナーを守った上で、本気で馬鹿になる。
帰りの送迎車でも、数年にわたりヘルパーをされている方から「数か月 本気で馬鹿を続けたらどうなるか」の話題になり、サポーターとの共通項がいくつもあったので面白かったです。(注意.桃岩荘で、本気で馬鹿をやらないと、この話にはたどり着きません)
港近くの飲食店を通り過ぎるとき、海産物を求める観光客の行列ができていました。ヘルパーさんの「何時間も並ぶなら、島を歩いたほうが楽しいのに」という嘆きも印象に残りました。
浦安でこのレポートを書いていると、余計にそう感じます。
仕事しているときも、サッカーのサポートをしているときも「スマホをいじるちっぽけな幸せにとらわれず、目の前の状況を楽しむ気持ち」を持ち続けたいです。
では
















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