フットサル独立リーグの応援見聞記

今年初のリーグ戦観戦が、フットサル独立リーグになるとは、想像もしていなかった。
暖冬となった1月の日曜日。おれは甲府駅にいた。日なたであれば、小春日和と言いたくなるような陽気だ。
そこから、とある人が運転する車に乗せてもらい30分。試合会場となった南アルプス市若草体育館に到着。
すでに、セントラル開催のリーグ戦は始まっていた。屋内なので、選手たちの声が大きく聞こえる。
この体育館は客席を有しており、全部で200人以上は座れる。
その一部で、スーツ姿の若者が15人程度いる一角がある。
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楽しそうに雑談していたが、おれには異様な光景に見えた。なぜなら、
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このリーグでは不釣り合いといえる鳴り物の多さが目立つからである。横断幕も多い。
ほどなくして、おれが途中から見た試合が終了した。次の試合は、大月短期大学 vs あのぼこ の対戦カードらしい。
そして、スーツ姿の若者たちが動き出す。
客席の前列に置いてある脚立の上に立った若者は、こう叫んだ。「大月短大の応援練習を始めます」。
すると、


体育館に応援の音が響き渡った。
鳴り物が苦手な人が、この体育館内に居合わせてしまったら、目まいや頭痛を起こしていただろう。
応援歌(チャント)を一通り歌ったところで、大月短期大学のリーグ戦が始まった。
この試合は、リーグ最終戦で残留争いが掛かっている試合である。
だとしても、


応援の音量は凄まじかった。
太鼓類、吹奏楽、どれもフルに活用している。Jリーグでもよく聞く応援歌があると思いきや、「死ぬ気でやれ」などラ〇スが作りそうな歌詞の歌もあった。
若者たちが発する大音量に乗って、大月短大の選手たちは躍動する。ゴールを量産。ゴールが決まるたび、脚立の上に立っている若者は、派手なガッツポーズを見せた。
応援のボルテージは上がる。あのぼこ の選手たちは、イージーミスを連発してしまう。
結果として、8-3で大月短大の勝利。大月短大の自動残留が決まった。
試合終了直後、選手たちが客席にやってきた。
選手も、スーツ姿の若者も、いい笑顔で雑談していた。
リーグ戦は終わったが、まだ独立リーグのカップ戦が残っていた。
試合時間は15分だけだが、さらに数試合見られるのは嬉しいことだ。
大月短大ではないチームの試合が行われるときは、選手の声が体育館に響く。
その間の若者たちは、雑談する人もいれば、応援グッズを作る人もいた。
リーグ戦が終わってから40分後、大月短大のカップ戦が始まった。
キックオフ直後、ピッチレベルに降りてみた。選手の声が一切聞こえない。(このリーグにはない役職だが)マッチコミッショナーが存在した場合、鳴り物使用を禁じた可能性が高い。
客席に戻った直後、おれのところに小学生2人がやってきて、試合のスコアを聞いてきた。(おれはスーツで髪をオールバックにまとめて、フチが目立たない眼鏡をかけていたにも関わらず)
まだスコアレスであることを知った小学生は、若者たちの近くに座って、しばらく試合を観戦した。
カップ戦初戦は、試合終了間際に imoroba が先制して、そのまま試合終了。
2試合目からは、おれも応援に混ぜてもらった。
大月短大がゴールを決めたときは、「昔のマリーンズのホームランテーマ」を歌っていたのだが、

オウンゴールで得点してときの選手コールは、おれだけ(ついつい)「ボーリック」コールをしてしまった。
応援をしていて感じたことは「たくさんの応援歌を作り、どれも演奏がうまい」ことだ。いたく感心した。
終盤まで大月短大がリードしていたのだが、主審と選手の意思疎通が合わなかった場面もあり、FUFUが逆転して試合終了。個人的な意見だが、意思疎通のできなかった要因は、「応援がすさまじかった」可能性もある。
カップ戦最終戦までのインターバルは、疲労の影響もあり、選手も若者も口数が少なかった。しかし、日章旗を6枚もつなぎ合わせた大旗を制作する猛者もいた。
カップ戦最終戦の試合開始前は、なぜか日本国歌をアカペラで熱唱。そして、応援は今までの試合と一緒。
試合序盤で大月短大のゴレイロとBebedorのフィールドプレーヤーが交錯するアクシデントが発生。フィールドプレーヤーはすぐに起き上がれなかったが、試合後は「ほとんど普通に歩いていた」ので、大事にならなくて何よりだった。
このアクシデントが影響してBebedorの選手は全員フル出場。1日で3試合こなした後なので、両チームとも選手は疲労している。そうなると、少し休める かつ よい個人技を持つ選手がいる大月短大は強い。
結果、大月短大が勝利。
最終戦を終えた選手たちは、客席のところに戻ってきた。
そして、脚立の上に乗った若者が締めのあいさつを行った。このあいさつを、端で背中を向けて聞いたおれは思わず「青春だな」とつぶやいていた。
その後、大月短大の選手とスーツ姿の若者たちは、記念撮影に映った。
その後、鳴り物や吹奏楽器、横断幕を片付けて撤収。
おれは、最寄りの無人駅まで車で送ってもらい、スーツ姿の若者たちと別れた。
無人駅の待合室に1人で座っていたおれは、何ともいえない気持ちになった。頭の中を整理しようとして、考えたことは、
・競技の進行の妨げになると思えてしまう応援を経験したこと
・応援の熱量がキッカケで子どもたちが寄ってきたこと
・フットサルの独立リーグでも、観客を増やせる可能性は大いにあること
これらの内容が頭の中で浮かんでは消えていった。
そんなおれが、甲府駅に着いてから、無人駅で1人ぼっちになるまで、ずっと思っていたことがある。
それは、
「眠っているときの夢をずっと見ているような気分」であることだ。
おれ1人だけ年齢が多い状況だったので、この感覚が抜けることはなかった。
昨日の経験は、このブログを書いている今でも不思議である。
こんなおれを温かく迎え入れてくれたみなさん(リーグ運営の方、選手、何よりクレージーな若者たちetc.)には感謝している。
またどこかで逢いましょう。

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