ブリオベッカ浦安 関東1部編 ―完―

 昨年の今日(11月23日)のことである。
 全国地域サッカーリーグ決勝大会(以下、地域決勝)が、千葉県市原市で行われていた。
 この日は、決勝ラウンド最終日で「奈良クラブ」「FC大阪」「サウルコス福井」「流経大ドラゴンズ」の4チームが試合を行っていた。
 浦安SC(現・ブリオベッカ浦安)は、既に1次ラウンドで敗退していたが、おれは4チームがどんな応援をするのか興味をもち、競技場に駆け付けた。
 応援について考えさせることはあった。特に、第2試合の「福井」や「奈良」の応援は、JFLでも十分なレベルだった。
 「でも、地元マスコミから多大なバックアップを受けていて、Jリーグのチームが近接していないところは、あまり参考にならないな…」
 なんて思っているうちに、試合のほうは、奈良クラブが大量リードしていた。
 試合終盤に、岡山選手が出場するところで、奈良サポーターは大盛り上がり!!
 さすがに、スタンドにいることが辛くなって、競技場外のロータリーに出た。
 
 FC大阪や奈良クラブのバスを眺めていると、試合終了のホイッスルが、かすかに聞こえた。
 スタンドからの歓声が聞こえる中、正面にある関係者用の扉から、1人の男がそそくさと出てきた。
 「こんなに早く出てくるなんて、誰なんだろう?」と思ったが、男が発するオーラですぐに分かった。
 浦安SC監督・齋藤芳行だった。
 おれは、すぐに監督の元に向かい、
「来年は、この舞台で思い切り喜びましょう!」と言ったら、
「ありがとう!」と力強い返事をくれた。
 そして、翌シーズン。
 浦安市運動公園陸上競技場がオープン。
 今年を大ざっぱに振り返ると、
開幕戦はホームで劇的な逆転勝ち(行ってないけど)
次のホームで、最下位相手に3失点の完敗(乾杯ではない)
ホームのVONDS市原戦は消化不良
首位VONDS市原との勝ち点差が、5に広がる痛い黒星を喫し
最悪の流れで迎えた江戸川ダービーで、開幕戦以来のホーム白星
その後、後期を怒涛の5連勝で、首位VONDS市原と勝ち点で並ぶ
残り4節で迎えたアウェイのVONDS市原戦で圧勝
そして、ホームゲーム最終戦でリーグ優勝を決めた(この試合は行ってない…)
なのに、全国社会人サッカー選手権大会(全社)の1回戦で控えメンバーで臨んで、あっさり負け(行ってないけど)
関東リーグのカップ戦でも控えメンバーを出して、格下相手に1勝1分け1敗と大苦戦。
地域決勝はどうなることやら…と嫌な予感を頭をよぎったが
1次ラウンドから決勝ラウンドまで5連勝
 おれは、1次ラウンドの最終戦しか観戦していないが、十分楽しい試合だった。
 そして、今日で地域決勝が終わった。
 ブリオベッカ浦安は2位に入賞した。JFL昇格の権利を勝ち取った。
 永く続くであろうチームの歴史にとって、通過点であることは分かっている。
 でも、あえて一言。
 選手のみなさん、スタッフのみなさん、後援会のみなさん、ファンのみなさん
 おめでとうございます。そして、ありがとうございます。
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写真・今年のリーグ戦で、VONDS市原に圧勝した後の齋藤監督