ブリオベッカ、歴代キャプテンの役割とは

春の嵐が関東に吹き荒れた昨日、ブリオベッカ浦安のホームゲームが浦安市陸で行われた。
キックオフ時刻が15:30なので、昼過ぎに着いても時間を持て余す、はずだった。その間、
おれは隣接する野球場で


高校野球春期県大会予選をじっくり観戦。浦安ファンが数人、同じように観戦していた。
このゲームを観るために、舞浜へ来てよかったと思える試合だった。
野球の試合終了直後の14時ころ、オルハさんの肉料理が販売開始。ジャークチキンは相変わらず美味(写真なし)。
浦安市陸が開門。
2週間前のように海風が強い。
今日も声出し応援のエリアに、他チームのファンが数人来てくれた。中にはお土産(きび団子や菓子)を持ってきてくれた方もいた。ありがたいことだ。
小さいお子様からは、↓をいただいた。
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声出しエリアで、いろいろな話をしているうちに、選手がアップのためにピッチへ出てくる。
今日は「なぜか」太鼓が複数あり、子どもを含めて、叩くファンが続出した。
おれは、この時点で、バックスタンドで応援できてうれしいと感じていた。
練習を終えた選手が、一旦控え室へ下がる。
スタンドを見渡すと、開幕戦ほどではないが、昨年の柏の葉開催時よりも多くのファンが来ていた。
(公式発表で458人)
そして、選手入場。
いつも通りの歌で、いつも通りスタメン選手のコールをして、キックオフ。
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立ち上がりはチャンスもピンチも少なく、穏やかだった。
浦安は、自陣でもつなぐので、DFラインでのボールまわしは、相手の強いプレスを受けやすい。特に、今年キャプテンを務める富塚は四苦八苦する場面も見られた。
応援席は、ざわつくこともあった。しかし、そんな雰囲気で、選手が成長することはない。選手の足を引っ張っているだけだ。
良いチャレンジだと思ったら声援を送り、変なプレーが見られたら励ますことが、おれの基本的な観戦スタイルだ。今の応援は、「半分自然発生的」になっているので、ピッチ内もピッチ外も試行錯誤といったところだ。
膠着した展開を打ち破ったのは、浦安だった。右サイドからクロスを上げると、そのこぼれ球を拾ったのは坂谷。豪快にネットを揺らし、先制点を挙げる。
エレクトリカルパレードが、バックスタンドで始まる。開幕戦は芝生エリアで応援したので一体感はさほど味わえなかったが、今日は違う。一体感を感じる。
得点直後も、「楽しむよりも浮かれない」ことを心掛けながら応援を続ける。
ピッチ上でキャプテンの富塚は、声を張り上げ選手を鼓舞する場面もあった。ほんの少しではあるが、キャプテンの役割は果たしているように見えた。
しかし、流通経済大学FCに同点ゴールを決められる。それでも、応援は続く。子どもたちも、自然発生的な応援で選手を後押しする。
このままスコアは動かず、前半終了。
ハーフタイムは、べか彦のダンスがピッチ上で披露される。いつもなら、拍手しながら見ているが、
今日は一緒に踊った(第三者がみれば、タコ踊りをする変質者だったかもしれないが)。
そうでもしないと、寒いからだ。子どもたちも何人か踊っていたが、べか彦や子どもたちは「笑顔で」踊っていた。もちろん、おれには無理。
勝負の後半。
最終ラインは、前線へ良いパスを送るも、チャンスにもっていけるシーンは少なかった。
おれにとって、この時間帯の浦安は「ハンス・オフト率いる浦和レッズ」のサッカーに見えた。
当時のレッズは、自陣でボールを回し、相手にあえてプレスをかけさせる。相手が前がかりになったところで、裏に長いパスを出す。そのパスをエメルソンや田中達也が仕留める。そんなサッカーをしていた試合があった。
しかし今の浦安に、自陣でのパス回しが上手な選手は、そんなにいない。とてつもないスピードのあるストライカーもいない。
試行錯誤の続くサッカーを相手にして、流通経済大学FCの選手たちは、実力を発揮し始める。
雨や風をも味方につけるように、勢いに乗った攻撃を繰り出す。浦安は何とかゴールを割らせない守備が続く。それでも、危険な位置でファールをしない粘り強さはあった。ゴールライン上で、フィールドプレーヤーがクリアするシーンもあった。
残り10分を切ってから、交代カードが5枚まで使えるルールを活かし、浦安は攻勢をかける時間もあった。しかし、チャンスらしいチャンスは、ほとんどなかった。
引き分けが濃厚となった後半45分、浦安市陸に歓喜が訪れる。
左サイドでボールを前に運び、相手DFラインの前で逆サイドに展開。
この日が初出場となった太田泰河がパスを受ける。すかさず前に出して、長い距離を走っていた秋葉勇志がワンタッチでシュート。
見事にゴールが決まり、貴重な勝ち越し点を挙げる。
応援席は喜びが爆発していた。声出しも、子どもたちも、めちゃくちゃ喜んでいたが、ピッチ上もすごかった。


重責を担っているセンターバックの富塚はもちろん、ゴールキーパーの山田まで駆け上がって来ていた。
その姿を見たおれは、ピッチの真ん中に視線を移す。センターサークルに立っていたのは、反撃したい流通経済大学FCの選手
ではなく
笠松亮太。
このゴールシーンの前後に、歴代キャプテンの個性が表れているようにみえた。
残るアディショナルタイムの反撃を耐えて、試合終了。
ブリオベッカが、勝利を挙げた。
試合後は、歓喜のラインダンスが行われる。何度やっても、幸せを感じる光景だ。


ブリオベッカは、羽中田監督が率いて、新しいスタイルに試行錯誤している。
スタイルが変わっても、選手たちがハードワークをし続けることは変わらない。いつだって、その先には、子どもたちの笑顔が待っているのだから。
追伸:おれと声出し数人で撤収していたとき、チームの応援幕をボランティアの方と都並さんが片付けてた。ある意味すごいハードワークだと思っていたら、声出しの1人がFOOT×BRAINの特集について質問していた。
 個人的には、「日本代表監督就任のオファーはなかったんですか?」と質問したかった…
 今にして思えば浦安市陸にいる間、一切日本代表の話は出なかった。それくらい、みんなブリオベッカに(スタグル&べか彦を含む)夢中だったのだろう。