アディショナルタイム  時間はまだある!

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べか彦のLINEスタンプは、今日の試合内容を予言していた気がする…
2月らしからぬ暖かい陽気に包まれた日曜日、ゼットエーオリプリスタジアム(市原臨海)で、サッカー天皇杯千葉県予選準々決勝が開催された。
ブリオベッカ浦安は関東リーグ所属のため、シード扱いとなり準々決勝から登場。相手は江戸川大学。
キックオフ1時間前に開門されたが、サッカーファンは片手で数えられる程度しかいない。
(スタンド入口近くの広場でボール回しを楽しんでいる浦安ファン5名を除く。今後は、浦安市陸でもボール回しをやりたい)
スタンドに入っても、ほがらかな雰囲気は変わらず。それでも、キックオフ時刻の10時半が近づくにつれて、200名以上のサッカーファンがやってきた。その中には、江戸川大学の学生さんも、第2試合に登場するVONDSのファンも。
果ては、栃木シティの代表取締役社長まで。


浦安応援席は、失礼なファン以外、誰でもウェルカムだが、同一リーグの社長が来るとは。
試合が始まると、浦安ファンは、自作のクリップボードを色々と動かす。
ファンにとっても、今シーズン最初の公式戦で、選手のプレーと位置関係がいまいち掴めていないかったからである。
もちろん、声出し応援はしていたが、システムや選手の特徴の雑感を話す場面もあった。代表取締役社長が、クリップボードを覗くときもあった。
ピッチ上では、浦安の選手が目的をもってプレーしているように見えた。
江戸川大学の対応が遅れた場面で、浦安の先制点が生まれる。秋葉の浮き球バスから、FWが裏に抜けて、最後に決めたのは田宮。
この先制点で流れが来ると思ったら、ピンチの場面でクリアが中途半端になり、豪快なミドルシュートを決められて同点。
前半はこのまま終了し、後半は膠着状態になる。両チームとも、勝ち越し点を狙いたいが、安定した守備を崩したくないジレンマを抱えているように見えた。
そんな状況で、勝ち越しゴールを決めたのは江戸川大学。アタッキングゾーンで得たセットプレーから直接フリーキックが決まった。(おれには、誰かに触ったように見えたが)
このゴールが決まってから、後半終了までは25分くらいの時間があった。浦安は、選手を1人変えて流れを変えようとする。テクニックはチーム屈指の小島樹を投入。
ボールは保持できるようになった。相手が引いて守る意識を強める。時間はあっという間に経ち、残り時間は15分程度。
ここで、小島がカウンターを仕掛ける。江戸川大学の選手はファールで止める。主審が黄紙を提示。その選手は既に1枚提示されていて、退場処分となった。
ビハインドだが数的優位になった浦安は、選手を2名交代。藤池とセイジ・ローズを投入。
セイジは最前線に入る。完全にパワープレーだ。浦安ファンは、「カモン浦安」のチャント(応援歌)をぶっ続けて選手を鼓舞する。
サイドからクロスがどんどん入る。ロングスローを何本も投げた。しかし、ゴールが決まらない。
4分のアディショナルタイム突入直後には、バー直撃のシュートも打った。こぼれ球にも反応した。それでも決まらない。
残された時間は、ほとんどない。ピッチ上では、ガックリ倒れてしまう選手が2人いた。明らかに落胆している浦安ファンもいた。
この時間帯の前後、おれは昨日の出来事が脳裏をよぎった。
Twitter上では「応援家」を名乗る方と一緒に、「J1リーグ湘南vs札幌」を現地観戦していたときの会話だ。
札幌サポーターに近いところで観ていたが、82分に湘南が先制点をあげ、札幌は1点ビハインドだった。
札幌は決定機をつくるのに、シュートを決めることができないシーンが続いた。
浦安がこの状況になれば、ファンがため息をつく人が多い。
しかし、コンササポは、チャントをぶっ通しで続けた。その光景を見た応援家とおれは、「こんな応援がしたい」と意見が一致した。(この場面以外にも、いろいろな話をさせてもらった)
話を元に戻す。
浦安は決定機を決められなかった。10秒ほど「空白の時間」ができてしまったが、すぐに「カモン浦安」チャントを続けた。
最後の執念だった。
アディショナルタイムが残り1分になろうとしたとき、左サイドのクロスからゴール前で混戦となり、
竹中のボレーシュートが決まった。同点に追いついた!
シュートを外しても、下を向く様子を見せない選手が、劇的ゴールをあげた。
まだ同点なので、おれは平静を装っていたが、浦安応援席は狂喜乱舞。江戸川大学の選手は、明らかに落胆している。このまま後半終了。
(おれは即PK戦に突入すると思っていたのに)、延長戦へ突入。
浦安は、1人多い状況なのでボールを保持して、いい攻撃を見せたが、勝ち越し点は決められず。このまま延長戦も終了。
PK戦は浦安が勝って、準決勝へ駒を進めた。
(江戸川大学が勝ち越してから、後半終了直前の同点ゴールまでの印象が強すぎて、それ以降の展開が頭に入っていない)
PK戦で勝った直後、都並監督が控え選手やコーチ・スタッフと笑顔で握手している様子をみて、なぜか嬉しい気持ちになった。
浦安の選手たちが、あいさつに来てくれる。みんなやりきったいい笑顔だった。
ピッチ上では次の試合のアップが始まっているし、選手は疲労困憊だからラインダンスは自粛、と思ったが、
5~6人の選手が、ラインダンスの準備をしていた。
なので、ラインダンスを決行。子どもたち数人も参加してくれた。ファンよりも、選手のほうが多いラインダンスも珍しい。
(このブログを書いている途中、竹中と村田は、浦安で初参加だったことに気が付いた)
このラインダンスを浦安市陸で1回でも多くやりたい!と思いつつ、おれは帰路についた。